中小企業の財務分析セミナー・トップ
財務分析セミナー(内容)
セミナー講師より はじめに
中小企業における収益力とは
中小企業における粉飾決算の見抜き方
- ┣ 業績悪化の兆候
- ┣ 利益調整と粉飾決算
- ┣ 業績悪化と決算対応
- ┣ 粉飾処理の方法
- ┣ 見落としてはいけない粉飾とは
- ┣ 粉飾決算を見抜くポイント
- ┣ 貸借対照表と損益計算書の関係
- ┣ 不良資産の増加額を見抜く
- ┣ A:粉飾額が少ない場合
- ┣ B:相当額の粉飾を仮払金で行う場合
- ┣ C:相当額の粉飾を在庫で行う場合
- ┣ 注意が必要な粉飾決算とは
- ┗ 減価償却費の未計上等について
財務分析の具体例
中小企業の決算書を読みこなす
キャッシュフロー分析の基本
セミナー講師より さいごに
お問い合わせ
セミナー講師:石田昌宏
石田会計事務所代表
公認会計士
税理士(名古屋税理士会所属)
中小企業における粉飾決算の見抜き方
粉飾額が少ない場合
さて、ここで貸借対照表に不良資産が膨らんでいく状況について、改めて考えたいと思います。
(A:粉飾額が少ない場合)
たとえば、この会社が毎期1百万円の赤字を5年間隠し続けて、逆に毎期僅かの利益を計上する黒字決算を行ったとします。
そのためには毎期1百万円強の粉飾が必要なため、結果として5年間で5百万円くらいの不良資産を貸借対照表に計上する必要があります。
この場合に、たとえば毎期1百万円強の仮払金を過大に計上し続けたとしましょう。
結果として5年後の貸借対照表は、資産の内容が変わっていないのであれば、粉飾後で次のようになっているはずです。
現金預金 10百万円
売上債権 32 〃
棚卸資産 19 〃
有形固定資産 15 〃
その他資産 9 〃 (5百万円くらいの過大な仮払金を含む)
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(資産合計 85百万円)
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このような状況で、仮に5百万円くらい過大となっている仮払金の存在に気が付かなかったとしましょう。
それでも特に大きな問題とはならないと思われます。
なぜなら、売上高1億円規模の会社が5年間で5百万円程度赤字を出したからといって、まだまだ倒産するような事態にはほど遠いと考えられるからです。
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