中小企業の財務分析セミナー・トップ
財務分析セミナー(内容)
セミナー講師より はじめに
中小企業における収益力とは
中小企業における粉飾決算の見抜き方
- ┣ 業績悪化の兆候
- ┣ 利益調整と粉飾決算
- ┣ 業績悪化と決算対応
- ┣ 粉飾処理の方法
- ┣ 見落としてはいけない粉飾とは
- ┣ 粉飾決算を見抜くポイント
- ┣ 貸借対照表と損益計算書の関係
- ┣ 不良資産の増加額を見抜く
- ┣ A:粉飾額が少ない場合
- ┣ B:相当額の粉飾を仮払金で行う場合
- ┣ C:相当額の粉飾を在庫で行う場合
- ┣ 注意が必要な粉飾決算とは
- ┗ 減価償却費の未計上等について
財務分析の具体例
中小企業の決算書を読みこなす
キャッシュフロー分析の基本
セミナー講師より さいごに
お問い合わせ
セミナー講師:石田昌宏
石田会計事務所代表
公認会計士
税理士(名古屋税理士会所属)
中小企業における粉飾決算の見抜き方
注意が必要な粉飾決算とは
小さな粉飾に対しては、気が付かなくても特に大きな問題は発生しません。
大きな粉飾に対しては気が付かないとまずいのですが、その場合であっても、仮払金等の過大計上によって粉飾が行われるようであれば、粉飾に気が付くことは簡単だと思います。
さきほど作った貸借対照表を見ながら考えていただくとよく理解できると思いますが、大きな粉飾処理を、簡単に気が付かれないように行うためには、実は次の2つくらいしか方法がありません。
@棚卸資産を用いた在庫の水増し
A売上債権を用いた架空売上の計上
これ以外の方法で大きな粉飾を行った場合には、貸借対照表上で不良資産が目立ってしまうため、比較的簡単に粉飾の事実がばれてしまいます。
ですから、この2つの方法が非常によく使われる粉飾方法になっているのです。
この2つの場合には、注意深くチェックを行わないと、多額の粉飾であるにもかかわらず、長期にわたって気が付かずに見過ごしてしまう可能性が高いといえます。
逆に言えば、中小企業の財務分析において、注意を要する主な粉飾決算は、「在庫の水増しによる棚卸資産の過大計上」と、「架空売上による売上債権の過大計上」だけだといっても過言ではありません。
それ以外の項目に不良資産を紛れ込ませようとしても、もともと金額が少ないため、比較的簡単に粉飾処理が把握できます。
大変注意を要する、かつ多用される粉飾方法は、この2つです。
まずは、この2つについて徹底的に理解してください。
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