親からの相続が心配な方へ
親に相続の準備をしてもらう
争族の実態
日本における年間の死亡人数は約120万人ですが、相続に関する家庭裁判所での調停件数は年間1万件を超えています。弁護士や家庭裁判所への相談案件まで含めたトラブル件数は、その10倍にあたる10万件以上ではないかと推測されているようです。
つまり、全ての亡くなった人に対して、その約1割は相続に関して大きなトラブルが発生していることになります。
弁護士のお世話にはならないまでも、相続人どうしの人間関係を著しく損ねるようなトラブルまで含めると、トラブルはかなりの頻度で発生していると推測されます。
私は仕事柄、相続のトラブルに関与することが珍しくありませんが、相続争いは本当に後味の悪いものだと感じています。
調停の内訳は、遺産総額が1000万円以下のものが約30%、5000万円以下だと約74%となっており、金額が少ないからといってトラブルが生じにくいといった訳ではありません。
むしろ、少ない財産だからこそ奪い合うような要素も加わってきますので、禍根を残しやすいといえます。
適切な遺言書があれば、このような遺産分割でのトラブルはほとんどが回避できたと思われるので、とても残念に思います。
交通事故の死亡者数は、ピークの1.6万人から、0.4万人まで減少してきたように、遺産相続に関するトラブルも、遺言書を普及させること等によって、大きく減らしていくことが社会的に望まれていると思います。
次は、相続対策の実態
以下、目次です。
親に相続の準備をしてもらう
遺産相続のルール、順位(順番)
法定相続人・相続順位・法定相続割合、代襲相続、遺言書・遺贈、遺留分とは
相続財産を把握しよう
相続財産の調べ方、相続放棄・限定承認とは、生前の相続放棄、相続財産の評価方法
相続対策とは
相続税を払えるか心配
相続税の申告が必要な人、相続税の計算・相続税額、主な相続税対策
(参考) 相続税額早見表(相続税の計算・シュミレーション)