財務分析、格付、融資審査
|
財務分析の目的
財務分析には、いろいろな目的があると思います。
- 経営者として自社の経営内容を把握して経営判断に活かしていくため
- 投資家として会社の将来性を予想するため
- 取引先の経営内容を確認して、貸倒れ等の損失を未然に防ぐため
これらの目的には、相互に関連性はありますが、留意点が異なります。
このサイトでは、「金融機関が中小企業に対して融資の判断をする際に必要なポイント」を中心に解説していきます。
大手の商社や大企業がよく行っている取引先の信用調査にも役に立つと思います。
中小企業に対する財務分析は、大企業の財務分析とは全く異なるといってもいいくらいチェックポイントが異なります。
大企業の財務分析によく用いられる、流動比率、売上高経常利益率、労働分配率といった財務指標などはほとんど役に立ちません。
なぜなら、中小企業はその大半が同族経営であるため、会社と個人が一体となっています。
そして、会社と個人と合わせて、少しでも税金を安く出来るように、決算対策を行っているからです。
簡単な例でいうと、たとえば1,000万円の収益力がある会社であれば、社長は役員報酬を1,000万円にして、会社の利益をゼロに近い数字にするでしょう。
この会社の収益力が2,000万円になったら、社長は役員報酬を2,000万円にアップさせ、やはり会社の利益をゼロに近い数字にすると思います・
なぜなら、会社の利益にかかる法人税より、社長の役員報酬にかかる所得税のほうが、税金が安いからです。
このような実態がある中で、売上高経常利益率なんかで分析することに全く意味はないですよね。
一方で、決算書を粉飾している中小企業は少なくないといわれています。
なぜなら、決算書の内容がよくないと融資の際に支障をきたしますし、建設業等であれば黒字決算でないと役所からの仕事がもらい難くなるといった心配があるからです。
粉飾をしても上場会社と違って、罰則を受ける可能性が極めて低いといった背景も関係しています。
ですから、中小企業の決算書を見るときには、粉飾決算の可能性にも注意する必要があります。
では中小企業に対する財務分析はどのように分析すればよいのでしょうか。
記載内容に関するご相談等は
公認会計士 税理士 石田会計事務所(名古屋)
まで、お気軽にお問い合わせください。
|
|
|