相続税の申告が必要なら
相続時の税理士の選び方
相続税に強い税理士とは
相続税に強いとは、どのような意味でしょう。税理士に強いとは、「相続税が合法的に安くなるようなアドバイスをしてくれる税理士」だと思っていませんか。
しかし、そうとばかりは言えません。
「間違えずに相続税の申告を作成できる」ことが、相続税に強い税理士だと考えている税理士も大勢いるのです。
もう少しはっきりいうと、税務調査があっても指摘を受けないように、税務当局とは揉めないように、「判断が難しい問題については基本的に相続税を支払うような方針で相続税の申告書を作成する」という税理士は、決して珍しくないのです。
税務調査ではほとんど指摘を受けたことがないという税理士は、このような方針で仕事をしている可能性がそれなりに高いと思います。
かといって、節税を全面に押し出して目立った広告活動をしている税理士も、それはそれで問題です。
そのような税理士の場合、税務当局の担当者から非公式にマークされたりするので、結果として厳しい姿勢での税務調査を受けることになるリスクが少なくないからです。
税務当局に対しては、媚を売る必要はありませんが、敵対することは決して得策ではないと考えます。
税理士としては、公正な税務の専門家として、適切な納税制度を守る使命があるため、過度に節税をアピールすることは税理士として適切な姿勢とは言い難いと思います。
実務としては積極的に合法な節税提案をしながら、ホームページでは自主申告納税制度が適切に運用されるように税理士として努力しているといったスタンスのコメントをしている税理士が、最終的には1番期待に沿った結果を残してくれる税理士だと思います。
そのような税理士を探すことは簡単ではありません。
所長の考え方等を慎重に分析するつもりで、数多くの税理士事務所ホームページを熟読するとか、相続税の申告を済まされて満足している方を探して、その方から担当税理士を紹介してもらう等の努力が必要かもしれません。
税理士の経験や価値観等を判断する方法として、例えば「周辺の不動産と比較して条件が悪いため、自分が相続する不動産は相対的に価値が低いので、不動産業者から相続税評価より低い鑑定評価をしてもらい、それで相続税の申告をしてもらえるか」といった質問をしてみるのも一案です。
その質問に対する回答が積極的か消極的等を確認することで、税理士のタイプが判断できるかもしれません。
次は、相続税のセカンドオピニオン
以下、目次です。
相続時の税理士の選び方
相続税申告の特徴、相続税に強い税理士とは、相続税のセカンドオピニオン
相続税の申告を自分で行う
相続税申告書の作成について、相続税の概算額計算、自分で計算する際の注意点
税務署から連絡があったら
税務署から連絡がある場合、相続税の税務調査内容、税務調査の準備と対応