税理士法人 名古屋石田会計事務所



税理士紹介コラム>@リーダーシップ



@リーダーシップ (タイトル一覧)

1リーダーシップについて
2リーダーの役割
3同じ利益でも
4自己革新を行うための条件について
5事業承継について
6他者の力を引き出すために(自分が変わること)
7現場を統率するために大切なこと
8清宮監督のリーダーとしての理念
9実践することの重要性
10トイレの張り紙
11お願いをする際に目的等を伝える
12経営ビジョンと社員のモチベーションについて
13大人として扱うという組織モデル
14人に何かを伝えること
15よい会議のあり方


1.リーダーシップについて

考え方に関する特性は、20歳頃までに概ね決まってしまうそうです。
たとえば、仕事で小さな壁にぶつかった際に、自分で乗り越えようとするか、誰かに頼るか、諦めるか、といった行動パターンは、大人になってからでは基本的に変らないと、実証研究で明らかにされているとのこと。
社長業を行うために重要なリーダーシップについても、同じことが言えるのでしょう。
リーダーシップを発揮しようとする意欲の芽は、子供の頃に育てておくことが大切なのだと思います。
 ( 2014年 5月 )

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2.リーダーの役割

成長を目指せば必ず壁にぶつかりますが、壁を前に諦めたら成長しません。
まずは簡単な壁を乗り越えさせ、達成感を得させる。
次は大きな壁に苦しませ、それを乗り越えた時に苦しんだ以上の満足感を感じさせる。
このような経験ができるよう、部下のために業務を用意し、またサポートできるのが、優れたリーダーだと思います。
レベル100の業務を、レベル120の者に任せていては成長しません。
レベル90の者に任せて努力させサポートすることで、成長が促されるのだと思います。
 ( 2010年 4月 )

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3.同じ利益でも

社長の儲けが同じ3000万円であったとしても、年商や従業員数等によって、状況は大きく異なります。
経済的利益は同じでも、規模が大きな会社の社長には、社会的なステータスがあるように感じられる一方で、付き合いや社会的な責任も大きい。
規模が小さければ、ステータスは少ないものの、社長の自由度は高いと思います。
会計事務所の仕事をしていると、財産と幸福度が比例しないように感じることが珍しくありません。
利益目標も大切ですが、時には自分がどうありたいか見直すことも、人生にとって非常に有意義だと思います。
 ( 2009年 9月 )

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4.自己革新を行うための条件について

私はこの5年間、業績不振企業の改善をサポートする仕事に数多く関わってまいりました。
その中で、「変化」という経営課題は非常に重要であり、かつ、非常に難しいと実感しています。
先般、自己革新は自分自身ではできないという興味深い話を聞きました。
自己革新は、倒産やリストラ、被災といった、大きなものを失ってしまうような外部要因をきっかけに生じる。
そして、気が付いたら自分が変わっていたというケースが多いという話です。
変化せざるを得ないという状況でもない限り、そうそう今の自分を変えることは出来ないのでしょう。
なんとなく納得させられました。
その話の続きとして、自分で自己改革をする方法の説明がありました。
それは、現状の一部を絶えず捨て続けるというルールを確立するという方法です。
外部要因ほど急激な革新は無理かもしれませんが、確実に変えていくには、このルールを確立するのが一番よいのではという話でした。
現状における環境や習慣、方法等の中で、理想に近くないものを意識し、少しでもよいので何かを継続的に捨て続けるというルールを、自分の中で大切にしてみようと思いました。
 ( 2008年 10月 )

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5.事業承継について

事業承継が必要となるような立派な会社を創業された社長は、経営者として非常に優秀な方が多いため、ご子息が会社の二代目として経営を引き継ぐことは、非常に難しいと思います。
何かと優秀な先代と比較されてしまうし、社内の幹部は基本的に先代のファンなので使いにくいし、少しくらい事業を拡大できても先代が残した基盤があったからだと手柄を先代に奪われてしまうし、業績が悪化したら二代目だからダメだといわれてしまうし。
承継する立場からすると、事業承継は非常に大変な負担を背負う行為だといえるでしょう。
その会社の事業によって社会貢献したいとか、従業員の将来を安泰にしてやりたいといった強いモチベーションが後継者の中で育ってきた時が、事業承継のベストなタイミングであり、気楽な気持ちで事業承継をすると、どうしても失敗しやすくなると思います。
私の経験からすると、次のような場合に事業承継が上手く行ったケースが多いように感じます。
@30才前後まで他社(同業に限らない)で実力を磨き、事業承継では短期間で実権を確保する。
A子会社等で別事業を成功させつつ、一定の年齢になったら本社の事業も承継する。
B先代が急死等で不在となり、大した準備期間がない状況で、全てを一気に事業承継する。
 ( 2014年 5月 )

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6.他者の力を引き出すために(自分が変わること)

業績不振企業等の経営サポートをはじめて2年以上が経ちました。
多くの経営者にぶつかってきて、社長が変わらなければ経営は変わらないと痛感するようになりました。
得意先のご機嫌を取っていれば利益が得られた時代は終わって、他社にない魅力を持っていないとアルバイト代程度の人件費しか稼げないようになってきた気がします。
他社に負けない「儲かる仕組み」と「強い組織」を確立できない社長では、経営を存続させることが難しくなってきたと思います。
ところで、社長一人の能力には限界があります。
業績を今よりアップさせるには、社員にしろ外部ブレインにしろ、他者の能力を経営にうまく取り入れることが大切です。
そのためには、社員等との関係を改善する必要があります。
社長の社員に対する悩みは、危機感や情熱がない、悪い情報をあげてこない、厳しいことを言える幹部がいないなどが多いそうです。
一方、社員の上司に対する不満は、尊敬できる上司がいない、きちんと評価してくれない、もっと現場を見て欲しいなどが多いそうです。
そのようなギャップが埋まらないと、組織は強くなりません。
ギャップを埋めるためには、まず上司が変わることだと思います。
社長として、社員等に対する付き合い方を一気に変えることは勇気がいりますが、少しずつ変えようと思うと中途半端で挫折してしまうように思います。
来年度に向けて、自分自身を、あるいは自分と社員等との関係を客観的に分析し、他者の力を十分に引き出せるような関係を構築するために自分がどう変わればよいか、一度真剣に考えてみてはいかがでしょう。
 ( 2005年 12月 )

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7.現場を統率するために大切なこと

職位が高くなるにしたがって、現場作業を部下に任せていくことは正しいはずですが、一方で現場を離れると、現場で起きている問題が分らなくなり、指導力を発揮できなくなるケースが珍しくありません。
一般的に従業員は暇に耐えられないという特徴をもっているようです。
本当は余裕があっても、余裕を見せると遊んでいるように思われる、あるいは余分に仕事が廻ってくるということで、忙しそうに振る舞ってしまうのです。
下手をすると必要のない仕事まで作ってしまいます。
そのような状況が発覚しないよう、何をしているかを隠したがるという性質も考慮する必要があると思います。
このような状況に対して、指導力を充分に発揮するために、まずは現場の業務に精通する必要があります。
任せっぱなしではいけません。
本当に忙しいのか、余分な仕事をしていないかをチェックことが大切です。
理想的な作業手順と目標タイムを設定して部下の指導をするのも有効的です。
もう一つ大切なことは、仕事内容を開示させる仕組みを持つことです。
現場に精通しているだけでは、部下が何をしているか把握することが困難だからです。
かといって、部下に一対一で張り付き監督するようなマネージメントは基本的に不効率です。
どのような作業が必要で、それを誰がどれだけの時間で処理しているかが、キチンと集計・公開される仕組みを持っていれば、管理者にとって指導すべきポイントの把握が容易になります。
そのような観点で業務日報等の書式等を見直すことも、一つのよい方法といえるでしょう。
現場の統率を求めるならば、まずは現場の状況を「見える化」することが先決だと思います。
 ( 2007年 12月 )

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8.清宮監督のリーダーとしての理念

組織を動かすためには、トップのリーダーシップが大変重要です。
たとえば現在早稲田大学ラグビー部が活躍している理由もトップである監督にあると思います。
清宮監督が監督就任を引き受けた理由は「彼ら(後輩である部員達)にいい思いをさせてやりたい」であり、そのために「圧倒的な勝利」を目標に掲げたそうです。
「早稲田ラグビーを強くしたい」程度の考えでは、ここまで強くなかったと思います。
私の一年先輩である清宮監督にエールを送り続けたいと思います。
 ( 2005年 1月 )

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9.実践することの重要性

いい話を聞いても実践しないと意味がありません。
そういう私も、そのうちやろうと思っている間に当初の想いが失せ、結局実践しないことが多いです。
これではダメだと思い、先般あるパソコンを使うビジネスで儲けたという方から節税相談を受けた際に、当該ビジネスの関連書籍を直後に購入しました。
行動に移したことで一歩前進です。
でも本を読んで満足せず、最後までやり抜く覚悟が必要になると思います。
行動する、やり抜く、事前によく考える、この3つは成功の秘訣らしいです。
 ( 2007年 7月 )

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10.トイレの張り紙

顧問先の男子トイレで、「キレイに使っていただきありがとうございます」と書いてある会社がある一方、「キレイに使え、汚したら自分で清掃せよ」と書いてある会社もあります。
どちらも業績のよい会社の話です。
言葉から受ける印象は全く違いますが、どちらもトイレが汚れないよう一般的水準より強く気をつけていることは確かだと思います。
方法論やリーダーシップのあり方には個性があって当然ですが、業績がよい会社のトップは、基本的に目指す方向性や価値観等に共通点が多いように思います。
 ( 2010年 2月 )

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11.お願いをする際に目的等を伝える

人にお願いや指示をする際には、その目的等も伝えた方がベターです。
それを分かっていると、必要となる精度やスピード等を考慮しながら、実際の作業を行ってもらい易くなるからです。
たとえば、私共がお客様に資料を依頼する場合、その資料は何に使うのか、何時までに必要か、また、資料がないと不利益は発生するか、といったことまで必要に応じて伝えるよう、スタッフに指導をしています。
そうすれば、不要な資料作成といった無駄を回避したり、不利益は軽微と考え資料を準備しないという選択肢まで提供できたりします。
過剰な負担を強いられたと感じさせることは激減するでしょう。
目的の明確な方が、人は積極的に行動するといわれているので、このようなコミュニケーション能力を身につけることは非常に大切です。
しかし、自分の依頼内容に関する充分な理解と、相手の気持ちに立って考えることが、ともに必要となるので、これを身に付けることは簡単ではありません。
社長が社員と、あるいは、営業マンがお客様と上手くいっていないならば、その原因は何か、このような観点から考慮してみてはいかがでしょう。
そのお願いは、相手に対してどんな目的と合わせて伝えられているか、また、相手はそのお願いをどう感じているかを考えることで、よりよい関係を生みだすヒントが得られるかもしれません。
 ( 2012年 5月 )

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12.経営ビジョンと社員のモチベーションについて

ライブドアの行為が話題となっています。
法的には問題ないのでしょうが、資金力に任せて横取りするような行為は日本の文化に合わないと反発を招き、結果として大きな摩擦を招いているようです。
最終的にどう決着するかは分かりませんが、今回の件がライブドアにとって不必要な敵を発生させてしまったことは確かだと思います。
「より社会的価値の高い文化を持ったテレビ局に改革すること」を主目的として全面に押し出し、「そのために今回の行為は止むを得なかった」と低姿勢で発言し続ければ、状況は違っていたと思います。
同じ行為でも説明によって評価は異なります。
モノには恵まれた今、仕事にやりがいを求めている人は多いようです。
基本的には給料をもらうために働いているのでしょうが、その奥には「自分の価値を高めたい」、「社会に貢献したい」といった思いが眠っており、そこを刺激されると強い力を発揮するといわれています。
最近の経営書には「まずは経営ビジョンを作成しろ」と書いてあります。
「ビジョンって何のことか分かりにくい」と言われますが、要は「同じ行為でも目的によって美しくも醜くもなる。
美しい目的を掲げれば、本気になり力を発揮する」ということです。
それが経営に必要とされているビジョン(経営理念)です。
「こんな会社を目指そう。」
「こんな価値あるサービスを提供しよう。」
そういわれれば、ついやる気になってしまうような、そんな目標を考えていますか。
 ( 2005年 3月 )

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13.大人として扱うという組織モデル

セムラー社の社長が書いた「奇跡の経営(リカルド・セムラー著)」という本をご存じでしょうか。
この本は、私が2年ほど前に、当事務所の求人に応募してこられた会計士から、面接の当日に貰ったのですが、貰って驚き、読んでさらに驚き、最近あらためて気になっている本です。
セムラー社では社員を大人として扱い、コントロールを止めています。
大人であれば、同僚に迷惑をかけたくないし、取引先に喜ばれたいし、多すぎる給料は良しとしないはずだ、という考えで、社員は特に管理を受けず、好きな時に、好きなように仕事をしているそうです。
そんなのは理想論だとか、少人数なら成り立つかもしれないと思うのですが、セムラー社はブラジルなど3カ国に3千人もの従業員を有する超優良企業らしいのです。
最近、あらためて、こんな組織を目指したいと思うようになりました。
今のところ、会計データの開示、予算を越えた収益の全額賞与化、有給の自己管理化など、意識改革を促す工夫をしております。
キチンと説明がつくのであれば、お客様と口論をしても、結果として依頼を断わられることになっても構わないという私の考えも、スタッフには伝えております。
退職予定者に、できるだけの待遇で対応することで、退職予定は早めにオープンにされる傾向となり、引継ぎで困ることも減ってきました。
私が参加しない会議も、まだまだ至らぬ点は多いのですが、以前より充実してきたように思います。
スタッフの一人ひとりが、経営者に近い感覚・意識を持って、業務管理や自己管理をできる、そんなスタッフが集まる事務所になったら、レベルも高くて、とても楽しい充実した事務所になると思います。
 ( 2008年 2月 )

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14.人に何かを伝えること

人に何かを伝えようとした場合、自分が何を話すかより、相手が何を受け取ったかが大切です。
相手が受け取れなかった部分は、伝えていないのと同じようなものだからです。
私は人前で話す機会が多いので、話し方に関する書籍は数多く読んでいますが、話し方のテクニックより、相手がどう受け取るかが重要という本を読んで納得して以来、手に取る書籍の内容も少しずつ心理学に近いものが増えていきました。
「相手の気持ちになって」という考え方の重要性は、多くの人が納得していると思いますが、それを実行するのは非常に難しいと思います。
人に何かを伝えると、とりあえず自己満足してしまい、それが相手にどのように伝わったかまでフォローして考えることを省略してしまう傾向にあるからです。
コミュニケーションが上手くいっていない相手がいる場合、その相手は自分の話等から何をどう受け取っているか、受け取っていないかを、改めて考えてみてはいかがでしょう。
そして、本当にキチンと伝えないといけないことがある場合には、自分がどう言ったら相手はどう受け取るかを、相手の立場で熟慮し、話す内容や順番だけでなく、話す日時や場所等まで工夫してみてはどうでしょう。
人間関係を改善したいなら、相手より先に自分から、相手に対する姿勢を変化させないと、結果を出すことは難しいと思います。

<補足コメント>
ここ7年くらい、毎年年末に某大学で授業をしています。
基本的には会計士の業務に関するテーマで話をすることになっているのですが、私は自分の職歴等を利用して就職相談のような話をしています。
何の話をしたら相手が喜ぶかを考えてのことです。
25年前の自分が学生として目の前に座っているとしたら、今の自分から何を伝えたいかを熟考してから授業に望んでいます。
好評を頂いているようで、来年からは当該学部の必修授業の中でも、キャリア・プランというテーマで話をするようにオファーを頂きました。
 ( 2013年 2月 )

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15.よい会議のあり方

仕事柄、お客様の会社の会議に、オブザーバーとして出席させていただくことが多々あります。
しかし、上手に会議を行って会社は、残念ながら非常に少ないように感じます。
圧倒的に多いパターンは、参加者が順番に現状報告をして、ほとんど社長一人がそれに対する質問や指示等を行っていくスタイルです。
有意義な議論を行うとか、方針等を直接的に強く伝えることが主目的であれば、会議の価値は高いと思いますが、情報共有目的なら、会議よりグループウェア等で行った方が、タイムリーに情報共有ができるので望ましいといえるでしょう。
石田会計でも以前は、議論をしてもらう予定なのに、ほとんど私が話をしてしまう状況に陥っていました。
今は、経営方針や専門知識等を伝えるために私が一方的に話をする会議と、私が出席しないでスタッフだけで議論等を行う会議の二つに分けたので、会議は比較的うまく機能しているように思います。
私が経営支援業務としてコンサルティングを行う際には、基本的に社長を外して会議を行うようにしています。
そのような状況で行われる会議では、価値のある発言をたくさん聞くことが出来ますし、議論もそれなりに行われるケースが珍しくありません。
部下が、上司(私も含めて)に対して会議で意見を言うことは、非常に難しいと思います。
それを前提に会議のあり方を考えることは、必要なことだと思います。

<補足コメント>
石田会計の会議室には、30分と60分、二つの砂時計があります。
ダラダラと会議を行うことがないようにと思って購入したものです。
しかし、実際に砂時計をセットしても、気がついたら砂が全て落ちていて、経過時間が分からない時がよくあります。
それだけ話に集中していたということかもしれませんが、当初の目的に対して達成感は不十分でした。
今は、1時間ごとに音楽の流れる時計を設置しています。
その方がダラダラ会議をしないために役立っているように感じています。
 ( 2012年 4月 )

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