トップ>税理士事務所、会計事務所の選び方
私は、大手会計事務所で勤務の後、営業が下手な若手税理士として苦しい時代を経て、現在は中規模(の中では小規模)な会計事務所を経営しています。
銀行検査の経験等から、他の税理士先生が作成された決算書等を数多く見ております。
私から見た税理士の実情や、よい会計事務所の条件などをお話しさせていただきます。
よろしければ、こちらもご覧ください→ 会計事務所の選び方2(裏事情?)
| どのような種類の税理士がいるのですか? |
| 税理士とは何をしてくれる人ですか? |
| 何を基準に選ぶといいですか? |
| 税理士の報酬金額について |
| 税理士の年齢について |
| 税理士事務所の規模について |
| 税理士の得意分野について |
| 公認会計士と税理士の違いは何ですか? |
| 顧問会計事務所は途中で変更できますか? |
どのような種類の税理士がいるのですか?
税理士には税務署のOBが約半数、残りの約半数が税理士試験(その内、かなりの割合の方が、大学院卒業により試験免除の特典を受けております)となっています。
登録申請で税理士になった公認会計士や弁護士は、全体の5%程度です。
公務員的な価値観の人から元ビジネスマンまで、また、簡単な試験でパスした人から難関試験を突破した人まで、多様な経歴の税理士がいます。
平均年齢は60歳を超えているようです。
税理士とは何をしてくれる人ですか?
税理士とは、税務申告書を作成したり税務相談を行うこと等を独占的に認められた資格者です。
一般的な会計事務所は、記帳代行から決算書の作成、税務申告代理、個人の確定申告書作成を行っています。
相続税の相談や申告については、受託する事務所としない事務所があるようです。
税法は、かなり複雑であり改正も多いため、個人レベルで全ての税金に詳しくなることは困難なのが実情です。
会計事務所によっては、起業、資金繰り、保険活用、資産運用、経営に関するコンサルティング業務等を行っていますが、そのレベル、取り組み姿勢はまちまちです。
何を基準に選ぶといいですか?
いろいろなことを気軽に相談できるのが税理士です。
まずは人柄や価値観などを重視して、尊重できる税理士を選ばれることをお薦めいたします。
税理士には、節税やコンサルなどの能力発揮に燃える人、適切なアドバイスより自分自身の金儲けを重視する人、ルーチンワークとして淡々と処理をこなすだけの人など、いろんなタイプの人がいます。
税理士自身の仕事に対する考え方を確認することは大切でしょう。
一方で、能力ある税理士(かつ積極的に関与してもらえそうな人)を選ばれることも重要です。
会計事務所は、表面的には決算書と税務申告書を作成するだけなので、どの税理士に依頼しても同じサービスが受けられるように思われますが、実際には10人10色といってもいいくらい、人によって異なる内容の決算書、税務申告書が作成されます。
納税負担や対外的信用、借入金利などの観点から、有利不利が発生します。
税理士に対する報酬は高くても百万単位だと思いますが、知らずに、あるいは検討不十分で損をする金額は、簡単に千万単位になります。
顧問報酬金額だけでなく、提供されるサービスの質も十分に考慮してください。
具体的には以下の基準を参考にされると良いと思います。
税理士の報酬金額について
報酬金額が高いからといって、必ずしもサービスのレベルが高いとは限りません。
サービスのレベルは、信頼できる知人等による評判で確認するか、所長や担当者の能力や関与状況から推測するしかないと思います。
一方で報酬金額が安すぎるのは、私の経験からいって、いい関係を持続させることが困難だと思います。
標準的な相場に近い報酬金額で、レベルの高い税理士に積極的に関与してもらえることができれば、本当に理想的だと思います。
税理士の年齢について
税務の問題は多岐にわたります。
税金が安くなったと思ったら医療費免除の恩恵が受けられなくなったなど、多くのことを知らないと誤ったアドバイスをしてしまう面があります。
年齢が若すぎると、経験不足により知らないことが少なくないように思います。
かといって、ITの進化のみならず、昨今の会計制度や税法の改正は異常なスピードで変化しているため、かなりの勉強量を維持しないと改正に十分対応できない面があります。
そういった意味では高齢の税理士が今のスピードについて行くには難しい部分があると思います。
私自身もキャッチアップに四苦八苦しています。
一概に年齢とは関係なく、所長や担当者の組み合わせとして、今の流れに対応したサービスが継続できそうな会計事務所を選ばれた方が良いと思います。
税理士事務所の規模について
大きな事務所では所長ではなく担当者が作業を行うことになると思われますが、小さな事務所では税理士自身が行うという違いがあります。
小さな会計事務所は、細かなところまで注意を払ってもらえるという意味ではよいのですが、スポット業務に多くの時間を割くことは困難なため、大きな問題が発生しても十分に対応してもらい難い面があります。
中規模の会計事務所では、所長が問題点の洗い出し、検討、最終判断等についてキチンと関与しているかに注意する必要があります。
スタッフに任せきりでも大きな問題がないような状況になると、ついつい楽をしてしまい、サービスの質を落としている可能性があります。
大きな会計事務所では、所長自らが担当業務を持つことが少ないため、スタッフ組織の充実度を気にされると良いでしょう。
優秀な人材の多くは独立する業界において、優秀と思われるスタッフが何人も在籍している事務所は、所長にリーダーシップがあり組織力が期待できるため、サービスの質は比較的高いと思います。
逆に優秀とは思われないスタッフが目立つ事務所は、サービス向上を期待しにくいため、間違いではないが有利でもない方法で淡々と会計税務処理をされていく可能性が高いと思います。
ちなみに、大きな事務所でないとほとんど経験できない税務処理等は存在しますので、大きな会社であれば、大きな会計事務所もしくはその勤務経験者の税理士を選ばれた方が良いと思います。
税理士の得意分野について
税理士の得意分野はそれぞれに異なります。
得意分野は税理士になるまでの職歴による部分が大きいため、略歴は確認しておくとよいでしょう。資金繰りであれば銀行、節税対策であれば名門会計事務所、税務調査対応であれば公務員、経営マネージメントであれば監査法人の勤務経験がある税理士の方が、何かと期待に応えられると思います。
公認会計士と税理士の違いは何ですか?
公認会計士とは基本的には会計監査を行うための資格ですので、監査法人で上場企業の監査等を行っている人が多いのですが、会計事務所を開業している公認会計士の場合は、基本的に税理士と同じ業務を行っています。
(公認会計士の場合、登録申請をすると無試験で税理士になることが可能です。)
公認会計士の場合、受験科目が会社法や経営学、経済学など幅広く、受験免除等による資格取得者も極めて少ないこと、監査法人での経験がある人が多いこと等から、一般的には経営に対して広い視野に立ったアドバイスが可能といわれているようです。
かといって、特に敷居が高いということはないと思われます
顧問会計事務所は途中で変更できますか?
基本的には途中で変更されても何ら問題はないのですが、人間関係等の問題から簡単には変更しにくいのが実情のようです。
ですから、会計事務所は慎重に選ばれることをお勧めいたします。
私の場合、決算時期に関係なくスッと変わってこられる社長も多い反面、私に依頼したいと言い続けて何年も変わってこない社長も何人かおられます。
よろしければ、こちらもご覧ください→ 会計事務所の選び方2(裏事情?)

